夏侯令女(カコウレイジョ):自分の耳と鼻を切り落として、再婚を拒絶した

夏侯令女(カコウレイジョ)とは?

夏侯令女カコウレイジョは、曹爽ソウソウの従弟・曹文叔ソウブンシュクの妻です。父は夏侯令です。

自分の耳と鼻を切り落として、再婚を拒絶した夏侯令女

夏侯令女は、魏の皇族・曹爽の従弟であった曹文叔の妻となります。

249年に司馬懿のクーデターによって、夫の曹文叔を含め曹爽一門はみな公開処刑されます。

夫の曹文叔も一緒に処刑されたので、妻の夏侯令女は若くして寡婦になってしまいました。

曹文叔と夏侯令女には子もなかったので、父の夏侯令はもう一度別の家に再婚させようと勧めます。

夏侯令女は、なんと自分の耳を切り落として、再婚の意思がないことを示します。

父はもう一度再婚を勧めてみますが、今後は夏侯令女は鼻を切り落として拒みます。

このような驚きの行動に、家の人は夏侯令女に言います。

「どうしてここまで自分で自分を傷つけたりするのだ。
曹家は絶えてしまったのに、だれのために貞操を貫こうというのか。」

対して、夏侯令女は泣きながら、

「曹家が盛んであった時でさえ、二度と嫁ぐまいと思っていました。
曹家が絶えてしまった今は、なおさら見捨てることはできません。」

と答えました。

この話を聞いた司馬懿は、夏侯令女に養子をとって曹家のあとを継ぐことを許しました。

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