辛憲英（シンケンエイ）とは？
辛憲英は、魏臣・辛毘の娘で、弟には曹爽の配下であった辛敞がいます。
父の辛毘は、元々は袁譚に仕えていましたが、袁家の後継者争いの末に家族を殺されてしまい、曹操に仕えるようになりました。
辛憲英、弟への助言で命を助けた才女
249年、魏の兵権を掌握していた曹爽が城外に出た隙に、司馬懿は蜂起して都を制圧しました。
辛憲英の弟・辛敞は、曹爽に仕えていましたが、城内に取り残されてしまい、どうするべきか判断に迷っていました。
辛敞は、姉の辛憲英に相談したところ、辛憲英は
「司馬懿なら必ず成功し、曹爽は敗れるでしょう。
でも、あなたは曹爽の配下なのですから、主君のもとに駆けつけるべきです。」
と弟に助言します。
辛敞は、辛憲英の言葉で心を決めて、包囲を破り城外の曹爽のもとへ走りました。
その後、辛憲英が言った通りに、司馬懿が勝ち、曹爽一門は全員処刑されてしまいます。
曹爽の配下である辛敞も処刑されそうになりますが、司馬懿は、
「自分の主人を裏切るまいとした義の人である。」
として、忠臣であると評価します。
辛敞は無事助かりました。