郭氏(カクシ)とは?
郭氏(カクシ)は、曹丕の皇后となった女性です。郭永の娘で、郭氏は大変な美貌の持ち主だったようです。
郭氏のあだ名は「女王」
父の郭永は、娘の郭氏を、
「娘は女の中の王だ!」
と自慢するほどに美しい容姿で、そのため郭氏は「女王」とあだ名がつきました。
美しい郭氏は、曹丕の貴妃(キヒ、女官の位の名)として後宮に入ります。
実母を殺された曹叡を育てる郭氏
郭氏が後宮に入ったとき、すでに曹丕には甄氏という妻がいました。
幸いに、それまで曹丕に愛されていた甄氏は寵愛をすっかり失います。そこで、郭氏は甄氏に代わって自分が正式な后になろうと家臣の張韜と計画します。ちょうど曹丕は病気にかかていたので、甄氏を陥れるために張韜は曹丕へ偽りの報告をします。
「甄氏の宮殿から、桐で出来た人形が見つかりました。
見つかった人形には、曹丕と同じ誕生日が書かれていました。
これは、曹丕に不幸が起こるようにとした甄氏の計画です。」
曹丕は激怒して、無実の甄氏に死を命じます。郭氏の計画は成功し、郭皇后となりました。
念願の后となれた郭氏ですが、曹丕との子供はできませんでした。そこで、郭氏が死に追いやった甄氏が生んだ子の曹叡を、郭氏は自分の子として育てました。
曹叡を郭氏自身が育てるというのは、とても怖い話ですね。