厳氏（ゲンシ）とは？
厳氏（ゲンシ）は、呂布の正妻です。
正史には呂布の妻の名前は書かれていませんが、三国志演義の方で登場する人物です。
天下無双の呂布をふりまわす嫁
198年 曹操・劉備に攻められ、下邳城へ追い詰められた呂布ですが、重臣 陳宮は呂布に
陳宮「曹操軍は遠くから来て疲れています。今が攻め時ですぞ！！」
と言います。
まるで林修先生のように「いつやるか？今でしょ！」ばりに、陳宮が呂布へ進言したかは分かりませんが、呂布が城外で迎え撃ち、城から陳宮が挟み撃ちにする作戦を呂布は承諾します。
早速、呂布が出陣準備をしていると、それを聞きつけた嫁の厳氏は呂布に、
厳氏「あなた（呂布）、どちらへ行かれるのですか？」
と言います。
怖いですねぇ。
どちらに行くもなにも、あんた（厳氏）はどこに行くか知っているんでしょ！(笑)
嫁が旦那のことを知ってて、わざと知らないふりして、何か言う時ほど怖いものはありません。
呂布は、嫁 厳氏へ陳宮の作戦を説明します。すると厳氏は、
厳氏「あなたは城を他人にまかせて、妻子を見捨てて、ひとりで遠くへ出ようとするんですね！
もし城内で何かあれば、私はあなたの妻でいられないでしょう！」
と言います。
これで呂布は、嫁の厳氏の言葉に心がグラついて、あれこれと数日迷っていました。
すると、陳宮に説得されて、再び呂布は出陣することを決意します。
呂布は家に帰って、嫁の厳氏に出陣することを話します。（話さなきゃいいのに…）
すると厳氏は泣きながら、出陣しないでとひどく泣かれてしまったようです。
結局、呂布は出陣を諦め、好機を逃しました。
この戦いで曹操に呂布は破れて、処刑されてしまいました。夫 呂布の死後、曹操の手によって厳氏は許都ヘ送られています。
このように、三国志最強の天下無双の呂布をふりまわしてしまう厳氏は、今の時代にもいるような嫁ですね。